「人民元」って「中国元」?単位は「元」じゃない!?

「人民元」って何?

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日本では、中国のお金(通貨)のことを単に「元」といいますが、

「中国元」とか「人民元」と呼ぶこともあります。

 

「中国元」は「アメリカドル」や「香港ドル」と同じ流れなので分かりますが、
「人民元」は他にはない独特の呼び名なので、
「中国元」の種類の一つなのか、それとも全く別物なのか、
一体何?と、疑問を感じる人もいると思います。

 

結論は、「人民元」も中国の通貨の呼び方で「中国元」のことです。
つまり、人民元=中国元というわけです。

 

「人民元」の「人民」は、お金を発行している中国人民銀行の「人民」からきていて、
中国では自国の通貨を「人民幣 renmingbi レンミンビー」と呼んでいます。

 

以前、中国の通貨には、中国人民銀行が発行する国民向けの「人民幣」と、
中国銀行が発行する外国人向けの「外匯券」という2種類がありました。
このため、日本でも「人民元」と「(外貨)兌換元」とそれそれぞれを区別していました。

 

1994年に「外匯券(兌換元)」が廃止されて、「人民幣(人民元)」に統一されましたが、
それまでの経緯から、その後も「人民元」と呼び名が残って、現在に至っています。

中国のお金の単位は「元」じゃないの!?

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中国のお金(人民元)の単位は「」です。

Yuan ユェン」と読みます。記号は「¥」です。

 

「元」の下には、「角」「分」という補助的な単位があって、
「1元=10角=100分」となります。

 

しかし、お札を見ると「元」ではなく「」と書いてあります。
日本の「円」の旧漢字と同じです。
このため、人民元に初めて両替して、お札をみたときに「元」がない!と戸惑う人が実際にいます。

 

人民元の本来の単位は、お札の「圓」の漢字なのですが、慣習として同じ発音の「元」の漢字で表します。
値段や金額の表示に「圓」の漢字が使わていることは、ほとんどありません。

 

ちなみに、話し言葉では「元」とはほとんど言いません。
慣習的に「元 ユェン」の代わりに「塊 Kuai クァイ」を使います。
この点は事情を知らないと混乱しますね。

 

⇒人民元の略は「CNY」と「RMB」

 

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「日本円」を表す中国語は?

 

中国では日本円のことを「日元」といいます。
1,000円は1,000日元と表記します。
また、中国で「¥1,000」とあったら、1,000人民元(=約18,000円)のことなので要注意です!

 

ちなみに、中国語では他国の通貨単位も「元」で表すものが多いです。
「美元(アメリカドル)」、「欧元(ユーロ)」、「韓元(韓国ウォン)、
「港元(香港ドル」、「加元(カナダドル)」、「澳元(豪ドル)」など

 

 

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